ごあいさつ

  • 代表取締役社長 橋本 せつ子
  • 株主の皆さまには、平素より格別のご支援を賜り、厚く御礼申しあげます。
    2025年3月25日に開催しました第24期定時株主総会におきまして、新たな経営体制が承認されました。取締役(監査等委員である取締役を除く。)に橋本せつ子、前田敏宏、中岡圭一郎が、監査等委員である取締役に大江田憲治、遠藤幸子、間野哲臣が選任されました。常勤取締役を強化した体制で、当社事業のさらなる発展を目指してまいります。

当社細胞培養器材事業では、この数年海外市場において売上が大幅に増加し、過去最高の売上を記録してまいりました。しかしながら、米国における研究環境の急激な変化、並びに欧州や中東などにおいて継続する地政学的な混乱などの影響により当期においては海外市場での売上が低迷いたしました。売上拡大に向けた取り組みとして、今年後半に予定されているUpCell®フラスコの海外販売開始に向けた製造に尽力いたしました。今後も、国内外での培養器材製品の拡販に向けた活動を強化、継続するとともに、海外でニーズが大きいUpCell®フラスコ販売の成功に向けた活動に注力いたします。
再生医療受託事業では、地方独立行政法人東京都立病院機構 東京都立多摩北部医療センター(以下「多摩北部医療センター」)が、細胞シートによる食道狭窄治療の再生医療を開始することになり、当社は厚生労働省に提出する提供計画等の関連書類の作成支援など自由診療の開始に必要な手続きの支援を行いました。今年後半以降は、多摩北部医療センターで実施する再生医療に用いる細胞シートの製造受託による売上が計上できる見込みです。また、再生医療CDMO(開発・製造受託機関)としての活動を積極的にアピールすることで、新規の受託案件の獲得にも注力して参ります。

同種軟骨細胞シートにおいては、2023年9月20日に、同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の第3相試験の治験届をPMDAに提出し、治験審査委員会(IRB)を経て、各治験実施施設との契約を締結し各治験実施施設において手術を行える体制を整えてきました。治験開始にあたり東海大学とマイルストンの支払金額等について交渉を行ってきました結果、2025年3月24日に発表のとおり合意しました。これにより、治験開始の準備を進めております。

2025年11月28日には第4回細胞シート工学イノベーションフォーラムを日本科学未来館で開催します。日本発、世界初の細胞シート工学をより多くの研究者に知っていただくために「細胞シート工学」やその周辺技術に関わる、再生医療や新たな分野への応用を語るフォーラムとしたいと考えております。多くの方のご参加をお待ち申し上げます。

今後も、再生医療の一日も早い実現、事業化に向けて努力を続けていく所存です。
引き続き変わらぬご支援を賜わりますよう、よろしくお願い申し上げます。

橋本 せつ子