ごあいさつ
2022年は経済活動がコロナ以前のように少しずつ戻ってきた一方で、急激な円安や原材料の高騰による日用品や食品などの値上げ、不安定な海外情勢など多くの変化がありました。
当社の再生医療支援事業では、2022年10月にUpCell🄬シリーズの新たなラインナップとして、細胞の大量回収に特化したフラスコタイプのUpCell🄬フラスコおよび、セルカルチャーインサートタイプのUpCell🄬インサートの2種類の新製品の販売を開始しました。これからもユーザー様の細胞培養のニーズに応える製品を開発し、さらなる市場の拡大を目指してまいります。
同種軟骨細胞シートの開発においては、東海大学での臨床研究の成果をもとに開発を進め、治験届の提出に向けて独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との相談を続けて参りました。残念ながら、当初目標としていた2022年12月末までの治験届提出は叶いませんでしたが、2023年に治験を開始できるよう準備を進めております。
2022年12月には東海大学と合同で同種軟骨細胞シートに関する市民公開シンポジウムを開催しました。東海大学及び当社それぞれのAMED事業が最終年度を迎え、これまでの成果報告をするとともに、東海大学での臨床研究で同種軟骨細胞シート移植を受けた患者様へのインタビューを行いました。インタビューでは、実際に同種軟骨細胞シート移植を受けた方にしかわからない貴重な体験談を伺うことができました。同種軟骨細胞シートが患者様の役に立つ治療法であることが実感でき、一日も早く同種軟骨細胞シートを多くの患者さまにお届けできるように開発を加速したいという思いを新たにしました。
今後も再生医療の一日も早い実現、事業化に向けて引き続き社員一丸となって努力してまいります。