ポリ-N-イソプロピルアクリルアミド(通称PIPAAm)は、温度によりその性質を変化させる特殊なポリマーで、水中で32℃を境に“溶解”⇔“凝集”する特徴を持っています。

PIPAAmにはポリマー直鎖に側鎖としてアミドとイソプロピル基がついているのですが、32℃以下ではアミド結合部分が、より多くの水を抱え込もうとするので水和します。反面32℃以上ではイソプロピル基による結合の方が強くなり、水を弾き出してしまうので脱水和するのです。

 

右側の写真をご覧下さい。右側の試験管は水が濁っています。これは水温が32度以上のためPIPAAmが凝集して水に溶けなくなっている為です。一方、左側の試験管は水が透き通るように透明です。これは水温が32度以下のため、PIPAAmが完全に水に溶解しているからです。このようにこのポリマーは、32℃を境にその性格を劇的に変えるのです。

溶解(水和)32℃以下
凝集(脱水和)32℃以上